【レストランオーナーから友達に】パリ・レストランでの出会い
異国で、どれだけの人がこんな偶然の出会いができるだろうか?
たまたま行ったパリでのレストランをきっかけに、お友達になれたお話をしたいと思います\( 'ω')/
以前、パリにはよく出張で行っていて、一人で晩ご飯を食べに出かけることもかなり多かった。
レストランはいつもその日に決める。
そして同じところには行かず、いろいろ探してみたいタイプ。
どっちみち一人なので、そんなに高いレストランは探さず、うち自身がビストロが好きなこともあって、リーズナブルで一人でも入りやすいレストランをいつも選ぶようにしている。
レストラン「Le Grain De Folie」
ここを選んだ理由は2つ。
- その時泊まっていたホテルの目の前だったから
- 賑わっているのを見て気になっていたから
たったそれだけ。
そしてグーグル先生で調べても、良いレビューばかり。
1つ懸念点が、地元の人で賑わっているのが見えてたので、一人で行っても大丈夫かな?浮かないかな?ということだったが、結論大丈夫だった。
《ウエイター》最初の出会い
2017年の夏のある夜、Googleから予約ができたので行ってみた。
予約は確か19時前くらいで、行ったらうちが最初のゲスト。
あんなにいつも賑わってたのに、と思ったが、20時を過ぎるとだんだんお客さんが増え、21時には満席になってたw
コース(前菜・メイン・デザート)を一人で食べれる自信がなかったので、メイン飲みにすることに。
別の記事でも紹介してるけど、私ものすごくビーフタルタルが好きでw
ビーフタルタルについて↓
ということで、このレストランのビーフタルタルを試すためにオーダーしたところから始まった。
若いウエイターが本日のコースやら、料理の内容についていろいろ説明してくれた。
その子は英語があまり得意でなく、ぶっちゃけ説明も何言ってるかわからないことも多かった。
普通なら、まぁそんな感じだからテキトーに選んで、みたいな感じでウエイターが消えていくことも多いのだが、その子はGoogle翻訳を使いながら必死に説明してくれた。
うちが最初のゲストで、周りにお客さんがいなかったから時間もあったし頑張って説明してくれたのかも知れんけど、こっちが「もういいよ笑 だいたいでオーダーするから」と言いたくなるほど、これはどう英語で言えばいいんだ、と必死に説明してくれて。
ホスピタリティーをすごく感じた。
さて。肝心のお味、そう、ビーフタルタルはというと、これはもうまた美味しくて。
とにかく、不要なものが入っていない!
他のレストランでビーフタルタルをオーダーしてもらったらわかるけど、なんか酸っぱい緑のやつ(ケッパーかな?)とか、なんかよくわからない味(笑)が混ざってることが多い。
でも、ここのビーフタルタルは、自分で味付けができちゃう!
お好みでオニオン、スパイス、コリアンダーを入れて自分好みの味に。
《ウエイター》ホスピタリティーに感動
2日後くらいに、ビーフタルタル以外のメニューも気になってしまって、そして何よりもウエイターの気持ちの良いサービスが忘れられなくて、帰国前のランチとして来店w
ウエイターも、「あ!あの時の!」みたいな感じで気持ちよく出迎えてくれた。
ランチタイムはずーとうち一人だけやった。
ウエイターから、どこから来たの?理由は?何してるの?などなど、つたない英語とグーグル先生を頼りにいろいろ話しかけてくれて、そこで気づいた。
一人旅の醍醐味って、もしかしてこういうことなのかもしれない
今まで、一人で海外旅行をしたことはなかった。
てかむしろ、一人で行って、話し相手もいないのに何が楽しいんだ、とも思ってた。
でも、一人だからこそ、喋る相手がいないからこそ、ローカルの人たちと交流する場面があって、そこでの出会いが楽しいものなんだ、と気づいた。
まるで友達とレストランに食べに来たかのように、ずっと話し相手になってくれて、まぁ他に誰もいなかったからウエイターも暇だったんだろうが、うちにとってはとても嬉しいひとときやった。
その時に食べたのは、このチーズリゾット、そしてデザートもw
ランチメニューも抜群に美味しかった\( 'ω')/
いろいろウエイターと話している中で、彼は大学生になり、メカニックを習いにベルギーで勉強するそう。そうなれば、もっと英語が話せるようになるはず!と語っていた。
うちは年に2回、夏と冬にパリへ出張で行っていたので、じゃあ、次来た時には、もうあなたはいないんだね、と少し寂しくなった。
ラストオーダーが終わって、シェフがキッチンから出てきた。
とっても不機嫌そうで、客のうちに挨拶があるわけでもなく、ウエイターに何か指示してバンっと出て行った感じ。
こんなにいいウエイターがいて、お料理も美味しいのに、なんかシェフ残念って正直思った。
だが、これがまた始まりだった。
レストランオーナーとの出会い
実は、またこのレストランに戻ってくるまでにまる1年飛んでいる。
次に戻ったのは2019年の夏。
ビーフタルタルについては、人生で食べた中で一番美味しかった。
2018年にパリに来た時も、他のレストランでビーフタルタルを食べてみたが、やはりここに勝てるところはなかった。
ただ、あのホスピタリティー抜群のウエイターがいないし、そもそも宿泊していたホテルから少し遠かったこともあり、足が遠のいてしまっていた。
でも2019年。
やっぱりあのビーフタルタルが食べたい・・・
と思い、ついに戻ってみた。
店に入ると、あれ?
シェフだった人?がウエイターになってう???
あんなに感じ悪かったのに、料理の説明など、すごく優しく丁寧で、しかも英語ペラペラ。
その時も時間が早かったので、店内にはうち一人。
のちに盛り上がって、帰る頃にはまた満席になってるんだがw
どうしても、あの若いウエイターが元気にしているか気になったので、聞いてみた。
2017年にここに来た時に、ベルギーの大学に行く子がここのウエイターをしていたと思うんだけど、元気にしてる?
おー!あいつか!みたいな感じで話が盛りがあり、その時彼(今のウエイター)はシェフをしていた、と言ってきた。
やっぱり、あの時のシェフや、と思ったけど、とっても感じの良い人に変わっていた。
そして、その時、彼がレストランのオーナーであることもわかり、続けて、こう言ってきた。
シェフからウエイターになって、気持ち的にもすごくおおらかになったんだ。
シェフをしていた頃は、毎日がストレスで、仕事も楽しくなかったし、早く終われと思ってたし、タバコもすごく吸ってたし、もう本当に嫌だった。
でも別にシェフを雇って、自分がウエイターになることで、お客さんとも接点ができるし、ストレスも比べ物にならないくらい減った。
自分はお客さんと接している方が合ってるって分かったんだ。
それからというもの、いろんな話をして、食後に、すごい度数の強いお酒(アブサン的なやつ)をもらって、
戻ってきてくれてありがとう!君は日本からのロイヤルカスタマーだ!
と言ってくれた。
その時に食べたものは、もちろんビーフタルタル!そして今回は前菜もいってみたw
オーナーから友達に\( 'ω')/
それからというもの、インスタでもつながりができ、予約は常にインスタのメッセージ経由で直接予約。
パリに来るたびにここへ来て、welcome backのスパークリング・もしくはワインを一緒に乾杯して、ビーフタルタルを食べて、お話しして帰る、というのが、パリ出張時の定番になっていた。
でも、行くたびにレストランはもっともっと忙しくなっていって、良いことなんやけど、彼がウエイターやからまず話す時間がないw
少し話してても、他のお客さんのオーダーが入ったり、料理やドリンクを持っていったり、とにかくあまり話せず終了していた。
そして2020年の冬。
うちが会社を辞めることになり、引き継ぎの人をレストランに連れていったこともあり、仕事としては、そして頻繁に来れる最後のパリにもかかわらず、店もお客さんでいっぱいで、ほとんど話せない日があった。
その日の夜、彼からメッセージがきた。
忙しくて、なかなか話せなくてごめんね。
もっと、友達として君のことが知りたいよ!
明日の夜もレストランは満席やけど、特別にバーカウンターの後ろに席を用意するから、きてくれるかな?
わーお\( 'ω')/
やましい意味はなく(うちが結婚することも伝えてたし)、友達として(年も近かったしってのもあると思う)、年に2回絶対来てくれる日本人に興味があったんだろう。
席を用意すると言っても、なんかの台にナプキン敷いて作った椅子やけどw
ワインと、軽食を用意してくれた。
彼がカウンターへ戻るたびに、話せたんだが、満席x2回転+うちは出張で来てるから仕事の後でかなり疲れてたのもあって、ぶっちゃけここでもあんま長く話されへんかったけどw
でもさ、ただお客さんとして毎回行ってただけの、どこにでもおる客やのに、ここまでしてくれたらやっぱり特別感があって、とっても嬉しかった。
たまにお客さんがうちに注文してきて、あ、すみません、ここの人じゃないんです、みたいなw
レストランビジネスについて、シェフについて、自分の生活について、など、話はいつもお客さんで遮られてストップしちゃってたけど、レストランオーナーとしての彼ではなく、一人の人間としての彼を知れた気がした。
パリにはもう年2回は流石に来れないけど、よくよく考えてみたら、オーストリアからパリまでLCCで往復1万円未満とかで行けんじゃねーかとw
絶対また行かないとね!
今後の自分自身への自信に
他のうちの記事を見てもらえばわかるんだが、オーストリア人と国際結婚をして、オーストリアに移住することになっている。
ドイツ語を勉強してるし、シンガポールやオーストラリアには住んだことがあるし、海外生活の経験はあるけど、ぶっちゃけ不安は多い。
言語の違い、オーストリア(しかもザルツブルグやから日本人も少ないし、田舎)、友達も家族もいないこと、など、言い出したらキリがない。
国も状況も言語も違うけど、たった一人で、異国で築けたこの関係が、 今後自分がぶち当たる問題や不安への自信になった。
その他料理をご紹介
まぁ、毎回ほとんどビーフタルタルやから、そんなにバリエーションを伝えれる写真がないねんけどw
モンマルトル店の紹介
実は、このレストラン、かなり好調で、2店舗目を2019年にオープン\( 'ω')/
彼は、このオリジナルのお店と、モンマルトル店を妹さんと経営していて、交代で店を行き来しているそう。
彼も妹も休みの日にしか新店舗へ行くことができひんかったけど、モンマルトル店のウエイターもシェフもこれまたいい人たちで!!
良いお店には良い人たちが集まるんだなぁ、と思った。
このお店でも、いろんなサービスをしてもらって、もうホント感謝でいっぱい・・・!
仕事で行っていたパリ、しかも毎回滞在日数は4日くらいやったけど、その中で築けた出会いに感謝♡
そして間違いなく、また戻ってくる場所です\( 'ω')/
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